自民党は何故、野党になったときカルト(愛国)化したのか?

jimintou

杉江さんが先日投稿された記事「みんなで作る改正日本国憲法プロジェクト」で、非常に意義あるプロジェクトを発表されました。私はコメント欄で「自民党は野党になったときに何故(極右団体)日本青年社に憲法草案を作らせたのでしょうか?(以下略)」と、ずっと謎に思っていた疑問を投げました。杉江さんもやはり疑問に思っていたんだ、と知りました。

 

私はこの疑問について、多くの方にご意見をお伺いと思い、自分なりに情報を集め整理し、
2つの説を作りました。

 

一つの説は(野党時の)安倍総裁は、
①野党になったときに、お先真っ暗感で「関心を引きつけたかった」から、です。
もう一つの説は②「本気で明治時代からやり直すことが日本にとってよい事」だと信念、です。
一体どちらの説が有力なのでしょうか。

 

まず、岸信介元首相を中心とした「自民党は改憲のために発足された党」です。1960年の安保改定の際に首相官邸前で大デモが起きました。退陣を決めた岸元首相の膝に座っていたのが孫にあたる安倍首相です。安倍首相は、憲法改正を「私の歴史的宿命」と思い詰めているとの説があります。

 

しかし、私が「???」と疑問に思った事は「自分の祖父(おじいちゃん)の過去の戦争話を聞いて、戦争を賛美する孫がいるのだろうか?」です。父、母でもなく祖父です。

 

私は1977年生まれで、福岡のとある公立小学校に通っていました。元々、福岡が原爆投下の予定でした。しかし天候が悪かったため、結果的に長崎に原爆が投下されました。8月9日は必ず登校日で、トラウマになるほど、徹底的に反戦教育を受けました。ですので自分の祖父が仮に戦争を賛美するようなことを仮に言っても、反対意見を言うか、聞き流すと思います。また、
人間は年をとると(悲しい話でありますが)同じ話を繰り返します。故祖父、祖母もそうでした。

 

そして、ある参議院議員に以前にお伺いした話(注)です。「(自民党が)野党になった時に、相当ショックだったため)関心をひきつけたかった」。憲法草案が出来た際に、当時の谷垣総裁は下を向きながら(仕方なく)憲法草案を提出したようです。(谷垣さんは弁護士の資格を持っているので)。片山さつきさんは「優等生主義」なので「国があなたに何をしてくれるか、ではなくて国を維持するには自分に何ができるか、をみなが考えるような前文にしました!」とのような、憲法草案を肯定するツイッターを流したのが当時話題になりました。

 

上記からすると①野党になったときに「関心をひきつけたかったから」のが有力ではないか、と私は考えています。
その上でも、気になる点もあります。それは安倍ご夫人(アッキー)が、大阪にある塚本幼稚園で、「幼稚園生に教育勅語や五箇条のご誓文を教える非常にユニークな幼稚園」に行き、「なんて素晴らしい教育でしょう」と感動され涙されています。(2015年1月8日に産経WESTのニュースにより)ただ、アッキーは政治家です。「家庭内野党」と安倍首相に批判がいかないようにしていますが、本音は全くわからないです。
「イット革命」とご冗談がお好きな、森喜朗議員も「神の国」発言で結果的に退陣になりました。
この点を踏まえ②「本気で明治時代からやり直すことが日本にとってよい事」だと信念、も完全には否定できません。
ただ、もし①だとしたら、悪ふざけもいい加減にしてください(怒)、と言いたい気持ちです。

 

(注)インタビューではなく会話です。これは杉江さんのご著書のP71「情報源の秘蔵」と
  もう一つ、できるだけ本音を載せたい、私の意思であり文責は私にあります。

 

参考文献
「自民党憲法改正草案にダメ出し食らわす!」小林節、伊藤真、合同出版
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6 comments to “自民党は何故、野党になったときカルト(愛国)化したのか?”
  1. >退陣を決めた岸元首相の膝に座っていたのが孫にあたる安倍首相です。

    これを書いた際に、また疑問に思うことがあります。
    1960年の安保改定の大デモの時、安倍首相は当時5歳です。
    うちの息子がほぼ同じ年齢です。息子の友達を見ても、この年齢の男の子は
    「おやつと乗り物、サッカー、アニメ、などにしか興味」がありません。

    岸元首相は退陣を決めるぐらい深刻だったと思いますが、膝の上での5歳の安倍晋三さん
    はおやつを食べながら玩具で遊んでいたほうが、自然だと思います。
    「5歳の男の子が(当時から)憲法改正を歴史的宿命」だと思い込んでいるのでしょうか?

  2. すみません。自分の書いた記事の内容ですが、
    ②「本気で明治時代からやり直すことが日本にとってよい事」だと信念
    の説は、非常に弱いと考えています。

    明治憲法(大日本帝国憲法)と自民党の憲法草案の大きな違いは、
    「明治憲法は、元首の天皇陛下が自ら率先してこ憲法を尊重すると宣言しています。
     自民党の改憲案は、一見天皇陛下を立てておきながら、最後のほうで天皇陛下の
     の憲法尊重擁護義務が削除されていて、天皇陛下を軽視しています」。
    「明治時代からやり直すのではなく、第二2次世界大戦が泥沼化した原因の一つの
    軍部の暴走を肯定するような憲法草案」だと考えています。
    (杉江さん、毎回丁寧に編集していただき重ねながら感謝申し上げます。)

  3. 自民党草案は、「家族」とか「総理大臣への大権授与」とか「国民は国家に協力する」などの理念に走るあまり、論理の上でも文章の上でもおかしな感じになっています。
    憲法は国家の在り様を示す理念であると同時に、実に現実的な機能を持った法律なので、そこのバランスはとらないといけないのですが、自民党草案は、部分部分で理念と現実に極端に振れてしまっていてバラバラな感じがします。

  4. (再び、質問で申し訳ないのですが)
    自民党憲法改正推進本部の「漫画政策パンフレット」
    読まれた方いますか?
    あの漫画では「ほのぼの千造92歳のおじいちゃん」の
    憲法改正についての発言を『家族全員が鵜呑み』にしています。
    本で調べるどころかググることもしていない、ほのぼの家族です。

    あと、カルト(愛国)と書きましたが、ここでは狭義の愛国です。

    • 私の知る限りでは、極右団体「日本青年社」です。
      今回、この投稿記事はまとめきれていません。
      なぜ①野党になったときに、お先真っ暗感で「関心を引きつけたかった」
      から
      という説を立てたのか、ライバル視(政治的側面のようなもの)
      するようなものがあったという事です。
      をですので、腑に落ちるよう、続編を投稿します。

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