それでも「イスラム国」の要求を受け入れられない3つの理由

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s-JH-large6401月20日、日本人の後藤健二さんと湯川遥菜さんの2人を殺害すると警告する身代金要求動画を「イスラム国」がYouTubeに公開したのは大変なショックでした。ただただ無事に開放して欲しい、ひたすらそれを願うばかりです。日本はキリスト教国でもないしユダヤ国でもない。イスラム世界に対しては長年中立的な立場を取ってきた。テルアビブの時など親パレスチナとさえ認識されていたほどである。それなのになぜ早くも標的にされたのでしょうか。

「イスラム国」のテロリストがYouTubeで述べるには、「日本はイスラム国対策に1億ドル(120億円)さらに追加で1億ドルを提供した、反イスラムである。ゆえに我々にも2億ドルを渡せ」という理屈らしいです。人命のためには240億円でも出したくなるのが人情であります。が、それをすることは許されないでしょう。

テロリズムというのは相手をテリブルな気持ちにさせて、すなわち脅迫によって自分たちの目的を遂げようというものです。「脅迫」に応じるということは、対テロリスト戦ではまず絶対にやってはいけないことです。

1つにはそれによってテロリズムを成功させてしまい、相手の術中にはまるから。

2つめは国際協調として日本は反「イスラム国」政策をとっているので、その一貫性を崩すわけにはいかないから。

3つ目はテロリストに一度でもこの作戦を成功させてしまったら、2度め3度めの日本人または海外の人々に犠牲者が出るからです。

「テロリストとの交渉はしない」この黄金律がある以上、日本政府は苦渋の決断を迫られるでしょう。これまでにも何人もの日本人がイスラム過激派によって殺害されています。今回の「イスラム国」という相手は今まで以上にPR戦略が上手いと今まで書いてきました。日本人は見たくないものを見せられるかもしれません。それでも日本だけがこの国際テロに屈することはとうてい考えられないでしょう。

これによって「イスラム国」は明らかに日本を敵に回してしまいました。これは戦争なのです。ただ忘れてはいけないことは2つ。今回の件は集団的自衛権とは何の関係もないこと。イスラム教と「イスラム国」を混同しないこと。もし「難民支援」とかなんとかどんな理屈をつけてもいいから、説得で二人を開放させたら安倍首相をプラス評価してもいい気分です。

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2 thoughts on “それでも「イスラム国」の要求を受け入れられない3つの理由

  1. もしお金で解決しないなら、どっかのタイミングで軍事力で奪回することになるんでしょう。自衛隊か外国軍隊か。自衛隊ができるのか?自衛隊の替りをアメリカ軍がやるなら、集団的自衛権そのものの展開になるかもよ。

    1. じせんさん。それはまずないと思いますよ。自国の軍隊で奪還できるのは(奪還できるかもしれないのは)米、英、仏、イスラエルぐらいです。アメリカも事実、アメリカ人ジャーナリストを奪還しようと特殊部隊を送り込んだけど失敗しました。

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