キャスター3人の降板が首相官邸の圧力によるものだ、と海外メディアは断定した。

エコノミスト

英国大手新聞の「ガーディアン」紙と「エコノミスト」紙が、これほど大々的にかつ詳細に、日本の3番組キャスター同時降板劇を取り上げるとは、ちょっと驚くと同時に、改めてことの重大さを思い知りました。3番組キャスターとは、テレ朝「報道ステーション」の古舘伊知郎キャスター、NHK「クローズアップ現代」の国谷裕子キャスター、TBS「NEWS23」の岸井成格キャスターの3人のことです。いずれも時には政権批判も辞さない硬派のニュース解説番組として、そして各キャスターは日本の報道機関を代表するジャーナリストとして長く活躍し、期待されてきました。つまり批判される側の政権にとっては、彼らは目の上のたんこぶだったのです。

夏の参議院議員選挙を控えた大切なこの3月という時期に、彼らが相次いで番組のキャスターの座を奪われることは、マスコミによる政権を監視する重要な機能が、大きく損なわれることを意味しています。彼らの降板劇の背景には安倍政権の首相官邸、特に菅官房長官からの直接的または間接的な、報道機関への圧力や要請があったものと国内でもウワサされました。僕もこのサイトで「古舘伊知郎さんの降板の本当の理由」という投稿を紹介し、このウワサは真実であると断定する論調で述べたところ、関係者からその投稿を削除して欲しいと要請がありました。残念なのは、この官邸による言論封殺事件が、日本国内ではウワサ話レベルで済ませられていることです。それは即ち日本の民度の低さをあらわしています。

英国では大衆紙もたくさんありますが、一般紙「ガーディアン」や経済紙「エコノミスト」といえば、世界的に発言力のある質の高いクオリティ・ペーパーです。「ガーディアン」は2月17日付で、「政治的圧力のなか日本のTVアンカーたちが降板する」(Japanese TV anchors lose their jobs amid claims of political pressure)というタイトルの記事を公開しました。3人の名前と番組名を具体的に挙げて、それぞれ降板に至る経緯を説明する内容は、日本のどの記事よりも明快でした。また先日の高市早苗総務相が「停波」をちらつかせた点も問題視しています。

さらに「エコノミスト」も2月20日付で古舘氏、岸井氏、国谷氏の番組降板問題を大きく取り上げました。タイトルは「日本におけるメディアの自由 アンカーたちがいなくなった」(Media freedom in Japan Anchors away)で、記事では、冒頭から“日本の標準から見れば力強く政権批判を行う司会者である3名がそれぞれ同時に番組を去るのは、偶然の一致ではない”と断言していて、降板の背景を深く掘り下げて報じています。

  • 2005年、安倍は、NHKスタッフに戦時中の従軍慰安婦についてのドキュメンタリー番組の内容を変更させたことを、自身で認めている。
  • 安倍が2014年暮れに突如、総選挙をぶちあげたとき、自民党は東京のテレビキー局に対して、報道の「公平中立ならびに公正の確保」を求める文書を送りつけた。
  • また、安倍は公共放送NHKの会長に、オトモダチの保守主義者である籾井勝人を据え、編集方針に影響を及ぼそうとしているとして非難されている。
  • 報道関係者を懲役5年以下の刑に処すことを可能にした2013年の特定秘密保護法の成立と同様、メディアへの脅迫の企ても日本の国際的評価を打ち砕いた。

ここまで「エコノミスト」が外国のジャーナリズムに言及するのは、極めて異例のことです。さらに国谷裕子氏の降板の理由についても、日本のマスコミのようにベールに包むことなく、キッパリとこう断言しています。

菅官房長官は、ジャーナリストの質問に対して事前通告を要求し、報道組織を厳しく監督することで知られる。だが、インタビューの中で国谷キャスターは、無謀にも新たな安保法が日本を他国の戦争に巻き込む可能性があるのではないかと質問した。イギリスやアメリカのテレビの、政治家との口角泡を飛ばすような激しい議論の基準からすれば、国谷氏と菅氏のやりとりは退屈なものだった。しかし、日本のテレビジャーナリストというのは、政治家に対してめったにハードな疑問をぶつけたりはしないものなのだ。菅官房長官の取り巻きたちは彼女のこうした質問に激怒した。

まるでNHKの中にいて、見てきたかのような書きっぷりですが、実に的を射た記事です。なぜならNHKにおいて「クローズアップ現代」を担当するトップである大型番組企画センター長と、放送全体のトップである放送総局長がそろって国谷キャスターの続投を上申する中、降板が強行されたのは事実だからです。なにしろこの二人の上には会長と役員しかいませんから、なんらかの政治的圧力が経営陣にかかっていたと見て間違いないでしょう。英国ではさらに20日付けの「インディペンデント」紙も、これらの問題を取り上げています。それぞれウェブ版で出ていますから、英語が読める世界中の人に、日本の報道のあり方が問いかけられてしまったのです。

なぜ遠く離れた英国の新聞社が、わざわざ極東のテレビ番組の状況について、その問題点を指摘したのでしょうか。日本をはずかしめるためでしょうか。決してそうではありません。彼らには真のジャーナリズム精神を守りぬく矜持があり、編集権の独立が奪われる状況に対して、同じ報道に携わる者として看過できない事態だと感じたからです。そしていずれの国においても、時の政権と報道機関の関係について語ることは、普遍的に重要だと考えたからなのです。

「国境なき記者団」という国際NGOがあります。そこでは世界180の国と地域の報道状況を分析した、「報道の自由度ランキング」を毎年発表しています。それは報道の自由に対する侵害について、法的支配やインターネット検閲、ジャーナリストへの暴力などの項目で調査されており、侵害度が大きいほど順位が低くなります。当然のことながら北朝鮮などは最下位です。おおむね北欧が順位が高く、自由の国アメリカは最近は、エシュロンによるインターネット検閲の影響でヨーロッパ勢よりはやや落ちますが、基本的には常に上位にいます。日本はどうでしょうか。

日本のランキングは2002年から2008年までの間、20位代から50位代まで時代により推移してきましたが、民主党政権が誕生した2009年から17位、11位とランキングを上げました。2008年までの間は欧米の先進諸国、アメリカやイギリス、フランス、ドイツと変わらない中堅層やや上位を保っていましたが、民主党政権誕生以降、政権交代の実現という社会的状況の変化や、政府による記者会見の一部オープン化もあり、2010年には最高の11位を獲得しました。しかしながら、2011年の東日本大震災と福島第一原発事故の発生の後、2012年のランキングでは22位に下落、2013年には53位、2014年には59位を記録しました。そして昨年2015年には、ついに過去最低の61位までランキングを下げる結果となったのであります。

「日本は好きなことを自由に言える良い国だ」と思っていた人には、意外に低くてショックだったかもしれません。原因はおそらく震災以降、原子力ムラでの発表報道が不透明で、偏っていることが関与しているのだと思います。特定秘密保護法も影響しているでしょう。日本の言論の自由は決して世界的に見て高くはなく、むしろ「顕著な問題あり」のレベルまで落ち込んでいることを、ジャーナリズムに関わる人間は、しっかりと心に留めなければいけません。安倍政権の報道への干渉は、決してウワサ話などではないのです。そして不自由な環境を跳ね飛ばす気概と矜恃を持って、あえてチャレンジする報道、を心がけていかなければ、あっという間に戦時中の「大本営発表」の時代に逆戻りしてしまうのです。

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20163年3月9日追記:ワシントン・ポスト紙の社説が秀逸なので紹介しておきます。

 【ワシントン時事】米有力紙ワシントン・ポストは6日、政治的公平性に反する放送を繰り返した放送局に電波停止を命じる可能性に言及した高市早苗総務相の発言などを取り上げ、安倍政権はメディアに圧力をかけるべきではないと批判する社説を掲載した。
ポスト紙は、高市氏の発言の背景には「メディアに対する安倍晋三首相のいら立ち」があると分析。「日本が戦後に成し遂げたことの中で最も誇るべきなのは、経済の奇跡ではなく、独立したメディアを含む自由主義制度の確立だ」と指摘した上で、「首相にいかなる目標があっても、それら(自由主義制度)を犠牲にして追求するべきではない」と強調した。(2016/03/07-15:48)

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35 comments on “キャスター3人の降板が首相官邸の圧力によるものだ、と海外メディアは断定した。
  1. ある意味民放はチャンス到来、あっけらかんと、おろされた3人をレギュラーにして、まずは与野党の口の軽そうな政治家を呼んでガチンコで追求する番組を作ってしまえば、視聴率とれますよ。

  2. 一国の首相がするべきことか!言論は自由なんだ!                           シェアさせていただきます。

  3. おかしい、聞きたい、見たいニュース番組が、なくなっていき ます。
    では、何を、見る?
    まさか、たけし。やめてくれー、もう、テレビは、見ない。

  4. これを読んで、私自身も知っているようで知らない日本の報道環境の危うさ、恐ろしさを再確認しました。周りにもっと知らせ、声にしていかなければと思いました。

    • 分かっていただけてありがとうございます。周りに知らしめることももちろん大切ですが、もっと他に、我々国民ができることを考えて下されば、なお幸いです。

  5. >関係者からその投稿を削除して欲しいと要請がありました。

    これについては、多くの方にご迷惑をかけたのに、杉江さんから
    暖かいアドバイスをいただき、本当に感謝しています。

    炎上した記事は、私はスクープだという自覚が全くありませんでした。
    (スクープは匿名でするものだと後で知りました。)

    報道ステーションが御用テレビになってしまう危機感を感じ、
    記事にする前に、杉江さんに相談メールも送りました。

    そして杉江さんの著書P71「人権・人格を最大限の尊重する」
    「情報源の秘蔵」が、つまり書き手としてマナーが守れていな
    かったのです。

    友人宅には迷惑をかけたのにも関わらず、しかしその後で
    「あの記事は残してほうがよかったと思う」という、とても
    暖かいお言葉をいただきました。

    誰かさんが「妄想」と杉江さんにメールを送ったそうですが、
    こんな妄想はさすがにできません。
    あと、ここで自分が明らかにデマと思っている情報を流す
    メリットは私には何一つありません。

    (ニュース解説については、右に出る人がいない、誰もが
    認める知の達人の方も読まれていると知っているのも大きな
    理由です)

    • 炎上したら、記事を削除してしまうのは一番安易な方法ですが、それをせず書き直して再提出してくれたのは、さすがだと思いました。私の師匠も成り行きを見守っていたと思います。

      これからはニュースの受け手としてだけではなく、誰もがニュースの送り手になりうる時代だと思います。それを考えて、ニュースの送り手、受け手両方に精通できるようにと願って「ニュース、見てますか?」を書きました。

      愛読してくださってありがとうございます。

  6. すごいシェア数で、炎上と言ってよいのかもしれません。
    ただ、シェアした人々はこの記事をもう一度客観的に読み直して欲しいと思います。
    「ああ、やっぱりそうだったんだ」で安心するのは、心理学では「認知的不協和(とその解消)」として広く知られた一種の思考停止です。
    杉江さんは、海外ではこのように報道されているということを書いたにすぎません。
    その先「海外の報道は正しく日本の報道はウソと隠蔽ばかりだ」という結論にはなりません。海外の報道にも当然ながらバイアスがかかっています。
    報道とはある特定の見地から書かれ、受けとる側はそれを承知の上で異なる報道も合わせて読み解いて自分なりの「確からしい」情報にするという義務があります。
    そのあたりの「いろは」は杉江さんの著作「ニュース見てますか」に書かれていますので、是非参考になさって下さい。

    • 僕の言いたいことを、コメントにしてくださって、ありがとうございます(笑)

      僕の師匠は、自分の発言力で多くの人が一斉に動くのを警戒して、講義の時は「私が言ったからと言って、なんでもそのまま信じないで下さい」と学生たちに念を押します。自分の頭で考えることが重要だとも強調します。

      僕自身はそれほど人を動かす発言力はありませんが、今回のように何万という多くの方に記事をシェアして頂いた時は、師匠が念を押す気持ちがよく分ります。要するに「ハーメルンの笛吹き男」にはなりたくないのです。

      今回だって、英字新聞を翻訳し、自分が見聞きした個人的な意見を加え、分かりやすく整理しただけです。

      結論が出たわけではなく、むしろ課題が見つかった状態だと言っても良いでしょう。みなさんの優秀な頭で、その課題を解いていって下さればと思います。その作業に拙著「ニュース、見てますか?」が一役立てれば、それに越した幸せはありません。

  7. 安倍に怖いものは、黒田とタッグを組んで日本経済を自分で操れると慢心したことの結果が今、今日の日本の将来に不安を感じだした国民が、反安倍に走ろうとして、今度の参議院選でとんでもない結果が出ることに大きな不安を抱きつつあることでしょう。国民が生きる手段として「家庭経済の自衛しかない」と離反した時に奈落に陥ることが明白であるが、国民にそういった自覚が全く見えない。ほとんど一握りの人しか防御策を考えていない。安倍が黒田を操っても、どんな施策を繰り出しても全て失敗との結論が出ている。国民の皆さん。自己防衛しかありません。政治に頼っていても進歩はない。ここ40年のノンセクトがもたらした結果が今日の日本ではないでしょうか?

    • 数字は明らかに下がっていても「景気は緩やかな回復基調にある」といい続けている限り、人々はそれを信じるもののようです。

  8. 国民が今の政権を選択した事実はなんだろうかと考えると無性に悲しく、やりきれない気持ちになります。

  9. >国民が今の政権を選択した事実はなんだろうかと考えると無性に悲しく

    歴代首相を見ていると、支持率が20%まで落ちたら、倒閣につながります。
    (私はたびたび民主党よりのコメントを書きましたが、野田首相だけ言葉の
    裏腹がない、別格だったと聞いています。かっての自民党には表を入れて
    います。)

    集団的自衛権が強行採決された際にも、支持率がそれほど大きく落ちません
    でした。(あの草案は堂々と公表したら、支持率は一気に下がると思いますが)
    杉江さんのサイトでは支持率0パーセントだと思いますが、しかし、今の多くの
    日本人が望んでいるというのも、認めなければならない、と考えています。

    • 景気をよくしてくれそうだから自民党、自民党なら安心、他に入れる党がないから自民党、という理由で支持されてきたようです。でも僕は「アベ政権」だけは、今までの自民党と、明らかに異なる気がして仕方がありません。

  10. >能天気なコメンテーターで国益をどれだけそこなってきたことか

    古館さんは、ライブ感を大事にし、事前に大きく打ち合わせはしない、
    志の高いキャスターです。
    CM中にもアナウンサー、ゲストに気配りが丁寧な、立派な方です。

  11. >僕は「アベ政権」だけは、今までの自民党と、明らかに異なる気
    >がして仕方がありません。

    私もしばらく、そう思っていました。

    ただ、色々聞いた限り「いわゆる普通の日本人」です。
    池上彰さんのお言葉をお借りすると「政治かも人の子」です。
    支持率が上がれば嬉しいし、下がれば大変落ち込んでいらっ
    しゃいます。

    ただ、明治時代を「3丁目の夕日」的に考え、古き良き日本だと
    (野党時のルサンチマンが貯まったときから)思い込んでいます。
    それを戦後70年にあたり、憲法改正されたら、たまったものでは
    ないと考えています。
    恐らく次の首相は(防衛オタクの)石破さん→谷垣さん(性格が大変
    良いと評判、和を大事にし、仕方なく草案を出した)→小泉進次郎さん
    (党議拘束で仕方なく安保法制に賛成)。石破さんはさっぱり分かりません
    が、谷垣さんなら立憲主義は守ってくれると期待したいですが…。

  12. これは反論させていただきたいコメントを見つけたので、書かせていただきます 
    年末に炎上した記事は、友人宅で「お酒が入る前に」そこにいる居合わせた全員が
    全員が深刻な表情でした。しかし杉江さんの著書のP71を「情報源の秘蔵」、
    「人格・人権を最大限に尊重する」を私が守れていなかったのです。
    気づいた時点では、既に炎上していました。しかし、かけがいのない友人の
    井手ご夫妻は、残して良かった、と暖かいお言葉をいただいているのです。
    つまり、「井手さんも私も身の危険を承知の上で、この記事を残す」結論に至りました。

    >だが、だからこそ、煩雑な情報や低い情報に触れる時もある。
    もしそう思われるのなら、報道ステーションに朝日の論壇委員として出られてみたら
    どうでしょうか。官邸の圧力が何か、具体的にわかると思います。

  13. >「井手さんも私も身の危険を承知の上で、この記事を残す」結論に至りました。

    私が、杉江さんの著書のP71を「情報源の秘蔵」、 「人格・人権を最大限に尊重する」
    を私が守れていなかったので、私と井手さんには「霞ヶ関の方から訴訟される可能性」
    がありました。
    杉江さんに対し、意地悪コメントを見つけて、私が反論させていただきたいと
    思った理由は以下のものです。
    杉江さんは、ジャーナリスト、志の高い精神で、杉江さんも身の危険を承知の上で、
    私に暖かいアドバイス、体調の気遣いまでしてくださりました。
    実家の父が最近遊びに来たときに、杉江さんの著書を見つけて、大変有名な方だ、
    と言っていました。(池上彰さんは福澤諭吉と同じくらい高名です。)

    • 僕はジャーナリストなので、たとえ暗殺されても言論の自由は守りぬきます。けれども坂井さんのような主婦や井出さんのような学者の場合は、首相官邸ににらまれると不利益を生ずる、そんな危険性を気にかけてもいたし方無いでしょう。

      そんな中、坂井さんが身の危険も顧みず、削除ではなく再投稿してくれたことは、本当に勇気ある行動だったと思います。井出さんも最終的には、削除しなくて良かった、と言ってくれたそうで、それを聞いて大変うれしく思っています。

      僕もそうですが池上彰さんは「言論の自由」についてとりわけ強いこだわりを持っています。政権に配慮して、民衆やマスコミが好きなことを言えなくなったら、その国は終わりです。北朝鮮のような国になってしまうのです。その重要性を解っていない人が、国民にも、マスコミの中にさえ見られるようです。

      今回「エコノミスト」紙に「日本のテレビジャーナリストというのは、政治家に対してめったにハードな疑問をぶつけたりはしないものなのだ。」と書かれたことは、日本人として非常に恥ずかしいことだと思っています。

      このことは池上さんの「聞かないマスコミ、答えない政治家」という本を読むとよくわかります。

  14. >僕はジャーナリストなので、たとえ暗殺されても言論の自由は守りぬきます。

    杉江さんの姿勢を知っていたので、記事が炎上しても、私は断固として
    消さないつもりでした。
    その経緯については、杉江さんが私を信頼してくださったことに一番感謝
    しています。炎上してしまった記事は、責めと守りができていなく、攻め一方
    で書きました。これは残さなくてはいけない、と間違っていない、と思っていました。
    ふと杉江さんの著書の「なぜ匿名と実名を使い分ける!?」をじっくり読み
    マナーが守れていなかったので、どうやって着地さえようか、一週間考えました。
    身内のアドバイスでなく(思い込み、妄想です、という案です。)自分なりの
    誠意を伝えることで、なんとか着地させたつもりです。
    池上彰さんの本は読んでみます。

  15. これは杉江さんや桝本さんにお聞きしてみたいのですが、
    「プライベートと公は別」なんですか?
    炎上した記事の内容は、約3時間ぐらい、あの話ばかり
    だったのですか…。権力に屈さないことを固く誓おう、
    憲法改正に持ち込ませたくない、と学者お2人方の言葉を
    「真受け」しました。

    マナー違反は猛省すべき点です。ただ、私は専業主婦で、
    本の直しなど、家庭内バイトしかしていなく、主婦の感覚では
    「プライベートと公は別」というのは全く(感覚として)分かりません。
    中の良い主婦友達に聞いても、全くわからない、とのことでした。
    (勤務していた31歳まででもそうです。)

    • >「プライベートと公は別」なんですか?

      これは厳密に言うとキリがないのですが、ざっくり大雑把にいうと、お仕事中は公、休日はプライベートというのが多くの方の認識だと思います。

      特に公務中の公務員は肖像権さえ無くて、バシバシ写真を取られてもプライバシーを求めることさえできません。非番の時間帯はプライベートです。政治家の場合はその生き様を含めて国民に審判される立場なので、より公人としての性格が強くなります。休日に家庭内で孫を抱いているようなときに、かろうじてプライベートが保てます。公人中の公人である首相については、毎日、首相動向というのが新聞に書かれるので、いつ誰と食事をしたかということも、知られることになります。

      一般のサラリーマンに比べて、芸能人、スポーツ選手、本名で記事を書くジャーナリスト、作家、学者などもプライバシーを守ることが、若干難しいでしょう。財界人でも、その影響力の大きさに応じて、公人的要素が強くなります。

      僕自身はどうしているかというと、そもそも僕のプライベートなど知りたい人はいないでしょうし、僕も仕事をしているときは公(ブログを書いている時も含む)で良いのではないかと思います。その代わり妻や子については一切書きません。彼らは自分の言葉で自分を守れるほど、情報強者ではありません。もし僕が攻撃されても、とばっちりが家族にいかぬよう、守ってあげる必要があると思うのです。

      坂井さんの場合は基本的に専業主婦ということですので、プライベートで良いと思います。ただこのブログのように本名で記事を書いているときは、自分の発言に責任を持たねばなりませんから、ブロガーも公の部分があります。たかがブログでも「保育園落ちた日本死ね」の記事のように、あっという間に国会やマスコミで取り上げられて公の立場になることも、想定されるわけです

  16. >ただこのブログのように本名で記事を書いているときは、
    >自分の発言に責任を持たねばなりませんから、ブロガーも
    >公の部分があります。

    杉江さん、ご教示いただきありがとうございます。
    最近はインターネットの書き込み、例えば、お店の評判が悪く
    書いたら潰れたりもします。その結果、訴訟にもなります。

    炎上した記事の一連ですが、たぶん杉江さんなら見抜いてくださったと
    思うのですが、私の言葉、文章では全くありません。もし「私の名前で削除依
    頼が出されてた」ら、あの記事の内容は杉江さんに著作権を渡す、と考え
    ていました。重ねながらになりますが、感謝申し上げます。

  17. もと地方公務員の立場から「公とプライベート」いについて申しますと、「守秘義務がかかるかどうか」になると思います。
    守秘義務は、「職務上の秘密」と「職務上知り得た秘密」の二つがありますが、より重い義務は後者にあります(漏洩したときの罰則が重く、退職後も義務が課される)。

    たとえば生活保護のケースワーカーの場合、保護世帯の情報は「職務上の秘密」、保護世帯の調査に行ったときに見聞きしたものは「知り得た秘密」となります。
    調査訪問時に、不倫現場を目撃してもそれをしゃべることは厳罰です。

    守秘義務以外にも、国家公務員法や地方公務員法に違反することはもちろん、条例規則に触れる部分は、一般にプライベートタイムに属する休日、勤務時間外でも、「信用失墜行為」などに問われるので、「酒に酔っての無礼」が許されるわけではありません。
    教師や警察官はもっとプライベート部分が「公」に転じます。

    ざっくりしたはなしにしてしまえば、やっていいかどうか考えなければならない行為はすべて「公」、メシ、風呂、便所、寝るなど考える必要が無い行為がプライベートとなりましょう。

  18. 桝本さん、ご教示いただきありがとうございます。
    桝本さんの書かれている内容で、勤務時代に社内の資料を外に持ち出しては
    いけない事を思い出しました。

    >教師や警察官はもっとプライベート部分が「公」に転じます。

    書かれているとおりです。

    たとえば、プライベートと公は別だから、生い立ちの内容、履歴書、学歴、
    職歴がとか変わるとか、一体どうなのでしょうか。(あくまでも例です)
    その辺が駆け引きをしない主婦の間では、おかしいのではないか、と
    なってしまいます。

  19. 文書が送りつけられたのは、2014年11月26日。11月21日に衆院を解散した直後だった。自民党の福井照報道局長の名前で、「報道ステーション」の担当プロデューサーに送られている。

     文書は、〈11月24日付「報道ステーション」放送に次のとおり要請いたします〉というタイトルがつけられ、〈アベノミクスの効果が、大企業や富裕層のみに及び、それ以外の国民には及んでいないかのごとく……〉と番組を批判し、さらに〈放送法4条4号の規定に照らし……十分な意を尽くしているとは言えません〉と、放送法まで持ち出して牽制している。(日刊ゲンダイより

  20. テレビ朝日もなかなかやりますなあ。かかる「物的証拠」を、国会が中盤を過ぎ参議院選挙を占う補欠選挙のただ中でリークするとは!
    ささやかな意地悪というところでしょうか。

    • 問題は72位という順位ではなく、この6年間だらだら下がり続けている、いや国際的にそのようにみられているという事実が問題なんです。
      そのような傾向を放置している国民の「表現の自由」への感受性が問われているのだと思います。

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