なぜこの歴史的瞬間をNHKは国会中継から外すのか

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当然といえば当然だが、与党は集団的自衛権と武力行使を含む安保法制を、自民党、公明党だけで本日強行採決した。数の論理で結果はわかっていたので、反対するものは採決に参加せず、抗議の意思を表現した。明日、衆院本会議で正式に可決するとはいえ、安倍内閣の戦争法案は事実上決定したと言ってもいい。

日本を「戦争をしない国」から「戦争をする国」に変える。戦後政治史上最大級の変更である。国民に十分な説明をせず、憲法には思い切り違反したこれらの法案を強行採決することは、安倍政権の代表的な愚行であり、審議を続けるほどに内閣支持率が下がっていったことからも、国民の理解は得られていないことは確実だった。

この安倍晋三の蛮行を画面に映し出すことを、なぜNHKはためらったのか。与党に日和ったか。そうとしか考えられない。僕がNHKで働いていた頃には考えられない。報道機関としての自殺行為である。これまで安保法制の審議は、重要審議としてNHKは国会中継してきた。審議を続ければ続けるほど、法案は違憲であることが明らかになり、とんでもないものだということが、明らかになっていった。安倍首相の答弁も空回りしているのが目立った。そして与党が焦った強行採決である。

この日、この瞬間が、国会として最大の見せ場であり、国民に最も重要な時間であったことをNHKが知らないはずがない。知っていて意図的に、国会中継から外したのである。確信犯である。臨時ニュースを出してでも国民に知らせるべき時に、その最大の使命を放棄したのである。これは視聴者に対する信義に関わる問題である。はっきり言って重大な信義違反である。百田氏がNHK経営委員として現役だった時に選任された籾井会長率いるNHKは今、いったいどこへ向かっているのか。

明日の本会議の中継に注目したい。

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3 comments on “なぜこの歴史的瞬間をNHKは国会中継から外すのか
  1. 私は自民党・公明党の議員が「党議拘束」にもかかわらず除名覚悟で「集団的自衛権と武力行使を含む安保法制」に反対する議員がいなかったことがショックである。私は憲法9条を改正して、「集団的自衛権と武力行使を含む安保法制」にするのには賛成である。日米安保同盟により、中国・ロシアから守ってもらっているのであるから、日米同盟を維持するためには日本自身が米国と同等の資格(軍備化)を持つしかない。それには9条改正である。中国のICBMが首相官邸、在日米軍、第7艦隊に向けられている現実に対して、9条を守り、日米安保を破棄し、日本だけの自主防衛の自衛隊だけで、日本を守れるだろうか。フィリッピンの例を見ても尖閣どころか、沖縄も取られてしまうだろう。違憲の「集団的自衛権と武力行使を含む安保法制」を解釈で成立するのには無理がある。
    日米同盟ということは、9条改正とセットである。与党は憲法改正を国民に訴え続けるべきである。
    自公民の議員が法律に反対して、除名されたら、それを理由に成立した「集団的自衛権と武力行使を含む安保法制」を憲法違反と除名取り消しを求めて違憲訴訟を起こせばよい。

  2. 強行採決は、どの内閣にもつきものの国会恒例行事で、「重要法案を通した」という儀式のようなもので、事前に予測でき、その日の夕方~深夜まで何度もニュースで映像が流れるので、生中継のバリューは低いといえます。

    なお、党議拘束がかかり造反議員が処分されるのは本会議なので、明日ゆっくり楽しみましょう。

    参議院に舞台が移っても、議論のかみ合わなさは変わらずで、つまらないでしょう。
    「テロはたとえばオームサリンテロみたいな規模でも警察対応です。海外のテロリストは軍事的脅威ではなく犯罪脅威ではないですか。彼らを捕まえれば、捕虜ではなく、犯罪者として逮捕~裁判ですよね」
    てな質問はあるでしょうが、答えは「まさに、まさにですね、そこが今回のあれなんですね」しか聞けないわけです。

    違憲訴訟の「傍聴券」は倍率むちゃくちゃ高いですよ。

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