ステレオタイプたちの真実 イタリア人(男)のイメージとして「スケベで怠け者で嘘つきが多く、パスタやピザをたらふく食って、日がな一日カンツォーネにうつつを抜かしているノーテンキな人々」というステレオタイプ像があります。 イタリアに長く住む者として、
ワクチンは善意ではなく銭(ゼニ)で出来ている 米製薬会社ファイザーが先日、新型コロナウイルスのワクチン開発に成功、と発表しました。臨床試験には4万3千538人が参加。9割以上に効果がありました。画期的な内容です。さらに一歩進んで公式に承認されれば、ファイザーのCEO
海を塞き止める「モーゼの奇跡」がベニスに出現! 沈み行くベニスにどうやら救世主があらわれたようです。 2020年10月3日、ベニスは高潮に見舞われて街じゅうが水浸しになると予想されました。住民は浸水に向けて建物や通りを厳重に防御し長靴や雨具などで重装備をしました。海抜
東京五輪は札幌ではなく全競技を秋口に引っ越すべき 来年の東京五輪のマラソンを札幌で行う計画が発表されて騒ぎになっています。筆者も7月から8月にかけて開催される2020東京五輪に、強い疑問を抱き続けてきました。 そこに「マラソンを札幌で開催するかも」というニュースが流れま
酔っ払いとヨッパライ イタリアに住んでいて一番なつかしいのは日本の酒場です。この国には、じっくりと腰を落ちつけてひたすら飲んだり、あたりをはばからずに浮かれ騒いだりすることのできる、居酒屋やバーや赤ちょうちんやスナックやクラブというものがほと
名車という名の欠陥車たち イタリアには名車がたくさんあります。古くはOMという車に始まり、現在はフェラーリ、ランボルギーニ、マセラッティ、アルファロメロ、ランチァなどとつづきます。これらの車はどれをとってみても、非常にカラフルで新鮮な印象を人に与
銃の重さ 少し物騒に聞こえるかもしれない話をしようと思います。 アメリカを筆頭に銃乱射事件があとを絶ちません。乱射には至らないものの銃による殺人事件や事故も世界中でもっとひんぱんに起こっています。 筆者は厳しい銃規制に賛成の立
型やぶりがイタリア人の型である 日本とイタリアのテレビスタッフがいっしょに仕事をすると、かならずと言っていいほど日本の側から驚きの声が湧きあがります。それはひとことで言ってしまうと、日本側の生真面目さとイタリア側の大らかさがぶつかって生じるものです
イタリア式回転ドア内閣の愉快 イタリアの左右のポピュリスト、五つ星運動と同盟の連立政権が倒れるとすぐに、前者が臆面もなく天敵の民主党に駆け寄って手を結び、新たな連立政権が樹立されました。 不安定なイタリア政治は面白い。いや、興味深い。内閣がくるくる変
爆増する中国人観光客の重さでベニス沈没が加速中! 陸路のイナゴ風大集団 先日ロケでまたベニスを訪れました。そこで異様な光景に出会いました。中国人観光客の群れが大型観光バスを連ねて次々にベニスに入り、また出て行くのです。彼らの数の多さに圧倒されました。異様とはそういう意味
政治不安という名のイタリアの日常 イタリアにまたお家芸の政治不安の風が吹いています。まもなく大嵐になる気配です。ジュゼッペ・コンテ首相が8月20日、議会上院で演説し、連立政権内の「同盟」と「五つ星運動の」対立激化を理由に辞意を表明したのです。 連立政権を
名誉殺人という怪異も「多様性」として許されるべきか 筆者はイスラム教徒とイスラム過激派はまったく違うものであり、これを混同してはならない、といつも考えまたそう主張もしています。それに異議を唱える人はあまりいないと思います。ところが同時に、イスラム教の持つ極端な保守性が、過