ビューティフル国会議事堂




どういうわけか、僕は国会議事堂の建物が好きなんです。
いや、政治の世界が大好きという訳ではありません。
あの建築物が好きなんです。

小学生の頃に絵画館と間違えて、クラスで笑いものになった時に、羞恥のあまりショックで一時的に嫌いになった時期はありますが、それを除けば基本的に好きみたいです。
血が関西人である僕は、まあ都市の文化とか歴史とか、建築物も含めて圧倒的に東京よりも関西の方が優れていると感じているスギィなんですけれど、そんな僕でさえ、こればっかりは関西には無いよなぁ、とすんなり認める数少ないものの一つが国会議事堂なんであります。

シンメトリーなデザイン。
右と左、どっちが衆議院でどっちが参議院だっけ?と大人でも区別がつかないケースも少なくないそうですが、覚え方は実に簡単ですよね。
よくニュースで「衆参両院」なんて言葉が出てきますが、この横書き表記のまんま、正面から見て左から「衆」「参」となってるだけですので、わかりやすくって好きです。

議事堂の見学などした経験のある方はご存じな話ですが…
メインホールにある銅像を立てる四本柱のうち、三本は既に銅像が建っているけど、一つだけ誰の銅像も乗せられずに空いたままで置かれているのも、個人的に好感が持てます。

社会科の教科書にも載っているのかもしれませんが、参議院にだけ、天皇陛下の座る席が議長席の上にしつらえてあるのはご存じの通り。憲法で定められた国事行為として、開会の詔をするなど大事なお仕事がありますからね。
一方、衆議院では本会議場に天皇陛下の席はありません。
現行法では衆議院で天皇陛下が国事行為をすることはありませんから、席があったりしてはおかしいわけです。
でも直接、衆議院本会議場を見られた方はご存じの通り、謎のボックス席が衆議院議長席の上に、鎮座ましましているわけであります。
テレビで国会中継をするときには常にカメラのフレームの外で、分厚いカーテンに包まれたその席は、現在は機能をもたないのだから、一般的には存在し無いことにしておこという判断なのでしょう。

あ、内閣不信任案の採決直前に、そのあたりから神がかったペーパーが降ってきて、総理大臣権限による衆院解散に一瞬にして変わるという裏ワザを駆使した首相も、記憶にあたらしいところではありますが。
とにかくミステリアスな構造をもった、この建造物はなんともいえない魅力を発散しているように思えてたまりません。
衆院本会議場の、重厚な木彫りの手すりも、造形としてなんともいえない趣を感じます。
ズバリ!
士農工商、の四民をそのまま表現した図柄なんですが、このレリーフを見ていると、江戸から明治時代にかけて、おおらかに(差別なんてアホなこと言わず)純粋に国民の仕事と幸せを考えてきた、リーダーたちの歴史が感じられて頭がさがる思いが心に響きます。

そんなこんなで、東京にいるみなさん。
あるいは東京に来られるみなさん。
もしまだなら、ぜひ観光されることをお勧めしますよ~。
(観光=光を観る)

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