安倍政権がダメだと判った今、じゃあどうすればいいのか?

森友問題、いや森友学園に関する国家的隠蔽問題と言うべきでしょうか。財務省に決定的な首相関与の証拠となる文書があるにもかかわらず、否認を続け籠池氏を国家権力で拘留する傍ら、首相夫人の安倍昭恵氏の証人喚問は認めないという、もはや誰が見ても真っ黒な安倍政権の現状に、安倍首相退陣を求める声はこれまでにないほど高まっています。5年あまりという安倍首相の長期政権がもたらした弊害については、もはやここでは述べません。アベノミクスで財政を極限まで悪化させ、ついに致命的な状況に日本を追い込んだことだけは間違いありませんが、ではどうやったら脱出できるのでしょうか?

このとんでもない人物に政権を任せてきた責任は、私たち国民にあります。そして安倍政権に退陣を求める声が今や大半を占めるのにもかかわらず、メディアは内閣総理大臣夫人である安倍昭恵氏のキャラクターなどを脳天気に書くばかりで、肝心なこれからの日本の舵取りに必要な情報は、どこからも出てきません。重要なのは安倍政権の打倒ではなく、それは当たり前のこととして、次期政権はいかにあるべきかを考えることです。どんな政策を持って国際的にピンチに追い込まれている日本の国際社会における地位を取り戻し、健全な経済政策を運営し、低福祉社会を改善して次の世代に魅力ある日本を残せるか。その政策を我々市民が考える時がきたのだと思います。

何も考えずにいることは、罪です。安倍内閣の支持率をもたらす最大の理由は、「他の内閣よりマシだとおもったから」という消極的な理由が、このところずっと続いています。野党が頼りない、というのは民主党時代の失政(僕に言わせれば、失政と言うほどのものではなく、沖縄基地問題の解消など過大な公約をして不履行に終わったこと、3.11があって対応が遅れたこと、日本の経済が思ったほど伸びず、そんな状態で消費税引き上げを行ったこと、といった悪いイメージがこびりついているに過ぎないと思うのですが)まあ、その失政の反動から、やっぱり自民党だよな、という思考停止の状態が国民に蔓延している状態だと考えられます。

しかしウソで塗り固められた安倍政権に、もはや日本は任せられないという声には賛同すると共に、「じゃあ誰が政権を取れば上手くいくのか」という疑問が必ず存在します。政権交代後の展望というものです。僕に言わせれば、安倍さんでなくなれば、誰でも良い、安倍さんよりはマシだという極論になりますが、やはり次期政権には安全保障を含む国際戦略に長け、トランプだけではなく習近平やプーチンとも対等にやり合える、外交にすぐれた人物にリーダーになって欲しいです。そして戦前の大日本帝国に戻るのではなく、戦後の日本の平和と国民主権を第一に掲げた民主主義と、経済の発展をベースにした活力あふれる経済政策で、アベノミクスがやらかした失策を、少しずつでも回復してもらいたい。

安倍政権を洗い出していくうちに、市民はかなり賢くなりました。逆説的ですが、安倍政権のおかげで、日本の抱える問題点が明らかになったとも言えるでしょう。「日本会議」という宗教団体が勢力を持ち、復古的な軍国主義ナショナリズムをあおっているという事実。「日米合同委員会」なる実務者のトップ会談が、日米安保以来ずっと日本をアメリカの属国にし続けてきたという事実。中国の覇権は、今やアメリカに次ぐ第二位ではなく、アメリカをも凌駕する第一位をめざす勢いで世界中に広まっているという事実。これらの信じたくないような事実が、最近になってようやく国民にも知られるようになりました。

これらの事実は、今まで目をつぶってきた一般市民には、あまり関係がないように感じられてきたでしょうが、日本という国がどのような立場に置かれているかは、今後は嫌でも知っておく必要があります。これらの問題を市民が自分の課題として、例え国政には影響を直接は与えられなくても、市民レベルでしっかりと認識し、対応していかなければ、生き残れない時代がすぐそこまできているのです。私たちができることは、まず考えることです。それを地域の市民として声を上げ、連帯して政策を提言できる状況を作り、新しい時代を担うリーダーを育てることならできるはずです。

そう考えた僕は「日本を考える市民の会」という非営利組織の発足に関わり、主にメディア担当として参加していくことにしました。こういった活動は初めてで、僕自身も要領を得ないところもありますし、組織自体が動き出すのはこれからです。この組織がどう動いていくのかは、代表者の個人的な力量に負うところも大きく、運営についてはまだ未知数ではありますが、4月中にはスタートすると代表者が宣言しているので、十分に期待して頂いて良いと思います。その信頼に応える形で、共に成長していければと思っています。

この組織は、あくまでも一例です。「市民」が「考える」ということ。それこそが地域を発展させ、その連帯がいずれ国作りにつながる、というのは確信を持っています。それに挑戦することが新しい価値を生み出し、可能性を広げていくことになると僕は思っています。またそれをしなければ、安倍政権を倒しても、それだけで未来が開ける訳ではない、ということを肝に銘じたいと思います。

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