続編:自民党が野党時にカルト化した理由?

honobonosenzou先日、私が投稿した記事にかなり説明不足があると思い、続編を書くことにしました。
(重複する箇所については、ご了承いだけたら幸いです。)
自民党が(狭義の)愛国化した理由として2つの説を挙げました。
(野党時の)安倍総裁は、
①野党になったときに、お先真っ暗感で「関心を引きつけたかった」から、
②「本気で明治時代からやり直すことが日本にとってよい事」だと信念、です。
有力説である①の「関心をひきつけたかった」とは、どういう意味なのでしょうか。何か「対抗、もしくはライバル視するようなもの」があると考えてしまいます。以前、お話をお伺いしたの方は「枝野さんが作られた憲法の解釈文に腹を立て…」で話を止められました。
(この参議院議員の方は、憲法改正のインタビューに応じた際にたまに言葉が詰まっています。)
その後、「自民党憲法改正草案にダメ出し食らわす!」小林節、伊藤真、合同出版、を読みました。(著書の憲法学者の小林節さんは自民党、民主党に憲法の講義をされ、自民党の憲法草案が出た際に仰天しています。)この本読んだ際に、多分この箇所だ、と私は確信を持ちました。
38Pより抜粋
 国民の自由闊達な憲法議論
「憲法とは、公権力の行使を制限するために主権者が定める根本規範である」というのが近代立憲主義における憲法の定義です。決して一時の内閣が、その目指すべき社会像やみずからの重視する伝統・価値をうたったり、国民に道徳や義務を課すための規範ではありません。民主党は「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」という現行憲法に足らざる点があれば補い、改める点があれば改めるということを国民の皆さんに責任を持って提案していきます。  民主党は2005年秋にまとめた「憲法提言」をもとに、今度も国民の皆さんとの自由闊達な憲法論議を各地で行い、国民の多くの皆さんが改正を求め、かつ、国会内の広範かつ円満な合意形成ができる事項があるかどうか、慎重かつ積極的に検討していきます。
『民主党政策集 INDEX2009』
注)民主党が政権をとる前に、現行憲法が良い出来なので、これをより良く改善しようと枝野さんが一人で作成されたものです。小林節さん、伊藤真さんから絶賛されたものです。与党時に憲法改正の時期ではないという理由で枝野さんは放棄されました。
①野党になったときに、お先真っ暗感で「関心を引きつけたかった」からは、
政権交代(自民党にとっては、世界が180度変わるようなもの)
→枝野さんが作成された憲法解釈文をライバル視した。
→(腹を立て)関心をひきつけるため、極右団体「日本青年社」に憲法草案を作成してもらった。
これだと話が通るのではないか、と思います。また、第一次安倍内閣の際には「立憲主義を守った上で」改憲手続き法案を作成されています。その点でも②の説は弱いと考えています。杉江さんも書かれているように、憲法改正の前に憲法違反は止めていただけないでしょうか。漫画政策パンフレットのほのぼの千造92歳のおじいちゃんが作られたような憲法草案でいいのでしょうか?(画像はほのぼの千造92歳のおじいちゃんです。)
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14 comments on “続編:自民党が野党時にカルト化した理由?
  1. 「自民党憲法改正草案にダメ出し食らわす!」の44Pに
    伊藤真さんが「自民党の本音が満載ですね」と書かれています。
    ②の説は私は弱いと考えていますが、棄却はできません。
    ①と②が同時に成り立つ可能性もあります。

    杉江さん、桝本さん(私案を作られるほど法律に詳しい)
    じぜんさん、また他の方はどう思われますか?
    あと、自民党の憲法草案は、下の法律、(基本的人権を
    尊重した上での)民事法、刑事法などと大きく矛盾ができると
    とある法学者から聞きましたが…。
    民事法なども変更する気なのでしょうか?

    • 日本青年社作成の改正案は、あまりにもひどいですね。内閣総理大臣の一言でいつでも戒厳令が敷かれる(緊急事態)や、公益や公共の利益のためなら、言論の自由を含め基本的人権が制限される。などなど現行法とも矛盾しかねない内容です。

      安倍内閣も、まさかこの草案のまま成立を目指してないだろう、と思っていましたが楽観的過ぎますかね。

  2. >あまりにもひどいですね
    草案のひどさを、自民党自身が肯定しています。
    漫画政策パンフレットで、「ほのぼの千造92歳のおじいちゃん」
    が家族に憲法改正について講義していて、ほのぼの家族が
    「疑問も持たず鵜呑み」にしています。
    関西ノリで言わせたらコントとしか言いようがありません。

  3. >楽観的過ぎますかね。

    (コメントを分けてすみません)
    「自民党憲法改正草案にダメ出し食らわす!」の44Pに
    また、「落としどころはやっぱり9条とか、96条の改正なのでしょうね。
    そのために大きくふっかけたという感じがしています。」と伊藤真さんの
    記述があります。

    楽観的で大丈夫だと思います。ほのぼの家族と違い、国民は理性があり
    疑い調べ、自分で考えます。決して鵜呑みにしません。

    • なるほど。9条と96条の改正なら、納得がいきます。前々から言われてきたことですから。それがなんで緊急事態条項など国民の人権を縛る、治安維持法まで作れる右翼的な草案になってしまったのか。それが謎だったんです。

  4. (コメントが多くて、まとめきれてなくてすみません。
     まとめきれるような内容ではないので)
    自民党の草案は日本青年社、憲法マニアの船田元さんを
    中心として、極的に作られたと、参議院議員の方から聞いています。

  5. 小林節さん、伊藤真さんの著書(P87~91)の要約になります。
    現行憲法の第9条1項を残すことで「戦争は放棄してます。
    安心してください」と建前があり、しかし9条2項を削除することで
    どんな条件下の下でも、自衛権の行使が「どんな条件でも認められる
    歯止めがきかない、何でもあり」。それが自民党の改憲の意図になります。
    (集団的自衛権強行採決と現行憲法9条2項の削除の違いは、
    集団的自衛権はアメリカと同盟関係がある上です。9条2項の削除は
    アメリカからの同盟を断ち切ることを意味します。)

  6. 現行憲法の第9条2項の意義は「陸軍空軍その他の戦力を
    持たないところまで踏み込んで規定をおいたこと」ことです。
    第9条1項だけでは、第一次世界大戦の後、パリでの不戦条約に
    フランス市民は「汝、平和を浴せれば平和を準備せよ」と記名している
    のと、ほぼ同義になります。
    (平和のためには戦争を肯定することになります。)

    「日本国憲法」まっとうに議論するために、樋口陽一、みすず書房
     P147の要約

    (他の方はコメントに字数制限がないのですが何かアカウントを取られているのでしょうか。
     バカみたいな質問ですみません。)

    • 「平和のために戦争を肯定する」というとずいぶん矛盾する気がしますが、現代の国際安全保障においては、互いに戦力を持つことで抑止力を生じさせ、平和を維持しているのです。なので戦力を持つことは、戦争の準備をしていると同時に、平和の準備をしている、と言えるかも知れません。その意味でこの第2項を削除して、きちんとした活動範囲を定めた、自衛軍の立場を規定しておくのは、意義があると思います。

      現状では自衛隊は、条文に照らし合わせると「その他の戦力」とみなされ違憲という論議もありました。それがなぜ違憲でないという解釈になるかというと、前文で歌い上げた生存権が脅かされる事態に対応するのは、当然必要だという理屈です。法律用語では自然権と呼ばれる、あえて法律の文言で定めなくても、疑いようもなく誰もが持っている権利(たとえば息を吸う権利、などとわざわざ法律にするまでもない)に相当するという考え方によるものです。けれども軍という微妙な事項を扱うのだから、スッキリと明文化しておいたほうがなお一層良いかと僕は思います。

      (坂井さん、コメントに字数制限あるんですか? アカウントは他の人と同じなので字数制限はなかったはずですが。設定を確認してみますね)

  7. 自衛隊は、第2項の「前項の目的を達するため」が第1項の「国際紛争を解決する手段として」に限定的にかかるがゆえに、自衛を目的とする自衛隊は除外される、という解釈によって存在しています。
    9条を全く変えないという立場は、この「解釈ロジック(自衛隊を解体もしくは非武装化するという少々非現実的な選択をしないかぎり)」を認めることになり、ある意味危険だと思っています。

  8. 「「日本国憲法」まっとうに議論するために」のP143 ~144の要約です。
    「汝、平和を欲すれば戦争を準備せよ」世界大戦の前に、オーストリア・
    ハンガリア帝国の陸軍省の扉に、記述がある。戦争の準備をして
    巨大な軍備を用意していれば、他国は敢て戦争をしかけないで
    あろうから、平和を得ることができます。
    杉江さんが書かれた「平和の準備」が正しいと思います。
    (我が家のPCの問題だと思いますが、字数を超えるとアイコンが消えます。)

  9. 「自民党憲法改正草案にダメ出し食らわす!」P81~83の要約です。

    小林節さん(改憲派)は「現行憲法の第9条1項は、国際法上の用法として
    自衛権を否定するものではなく、侵略戦争をのみを否定している。誤読
    されやすいので『侵略戦争は二度としません』と明記すべき」との立場です。
    伊藤真さん(護憲派)は「下手に9条に手を出すと弊害のほうが多い。
    立憲主義が国民に定着し、自衛隊に監視ができる土壌がない限り危うい」との
    立場です。

  10. 小林節さんが改憲の立場は「政治家が『ここは非戦闘地域』と自衛隊を派遣しても、ミサイル攻撃を受けて戦闘地域になってしまう。情報公開しても7~8割は秘密にされる」のとこです。
    (著書の85Pにより)

    また昨年12月の樫の会(講演会)で「新安保法制をどう考えるか」の講演内容
    ですが、IS対策が地上戦になります。地上戦は戦車だけではなく、狭い道も
    考慮して銃戦です。自衛隊の方と同じ、イラク等派兵後、アメリカの帰還兵も1年に
    約8000人が自ら命を絶つ、というニュースがありました。安倍首相は交際平和には貢献する
    予定は、この講演内容ではありません。ISが脅威なのは「人を人として見ていない」
    から、と私は考えています。(個人的なPCの問題でコメントを分けてすみません(涙)。)

  11. 自民党草案の粗雑な点は「売り」のはずの「緊急事態」条項にも明白ですね。

    なぜ、情報統制について言及していないのだろう。
    司法との関係も不明。
    法律と同等な政令が可能でも、裁判所の令状がなければ捜索差し押さえできないなど、自民党草案でも変更のない現行の第三十一条から第三十五条までの適用は有効だし、「緊急事態法(仮称)」にもその点は、制限ができないとかいするのだね。
    大規模なテロ事案下の「緊急事態」でも、勝手に警察が入ってくる、ましてだれかを拘束するのは憲法違反で無効、もちろん国民は拒否が堂々とできるわけだ。

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