安倍政権下の官邸の圧力とは何なのか

30jinjikyoku1先日、投稿した記事で「官邸の圧力」という曖昧な言葉を使いました。

官邸の圧力とは具体的に何なのか、以下記述します。

官邸が、電話やファックスで、諸機関に細かなクレームを多くつけるのは一例です。

杉江さんがコメントで書かれていたように「もしもし菅ですが(以下略)」と電話がかかる可能性も高いです。
報道に限らず仕事に細かいミスを見つけては、チームで見付けては執拗にクレームをつけます。クレームの対象は報道機関だけではなく官僚も対象です。従来の省庁の人事には、一定の自律性がありました。内部主導で人事を決定します。

しかし、現在の安倍政権が、内閣人事局を通じて高級官僚(国家の政策決定に大きな影響力を持つ公務員600人の)人事権を持っています。
政治主導というと聞こえは非常に良いです。しかし政権の意に反した官僚は左遷されます。

安倍総理は「GDP(a cult of data)(注1)を600兆円」にする目標を掲げています。
事務次官候補といわれた官僚Zさんは、それが無理だと発言し、
左遷されたと霞ヶ関関係の方からお聞きしました。 安保法制を合憲とした内閣法制局も、それを肯定する長官を安倍総理が強引に人事しました。

決して安倍総理は法律違反などしていません。政治主導の流れも大きく寄与しています。

しかし節度を越えすぎているのではないでしょうか。

注1)2009年のスティグリッツ報告書の前文の前サルコジ大統領が記述した
   「GDPはa cult of date(数値のカルト信仰)」です。
   なぜ「GDPが数値のカルト信仰」になってしまったのか、持続可能な指標で
   はないのかは、また改めて機会があったら記述します。
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11 comments to “安倍政権下の官邸の圧力とは何なのか”
  1. この記事は、内閣府で経済学を担当していた経済学者に原案を作ってもらい、
    その後著作権を譲ってもらい、私が加筆・修正したものです。

    私の政治の話は専業主婦の井戸端会議レベルなので、多くの方のご意見が
    伺えたら幸いです。

    • 内閣府でお仕事しておられた学者さんの話だとなると、インサイダー情報として、今回も非常に信ぴょう性が高いですね。勇気ある投稿どうもありがとうございました。

  2. >杉江さんがコメントで書かれていたように「もしもし菅ですが(以下略)」と電話がかかる可能性も高いです。

    ええっ?!そんなに直接的なんですか、、、。僕はまさかそんなことはあるまい、官邸のスタッフか局の上層部あたりの忖度だと思っていたのですが。なんだか小渕首相時代のブッチホンを思い出しました。

    内閣法制局長官が急に、若い気弱そうな人に首をすげ替えられ、イエスマンになっていましたが、あの時も素早かったですね。

  3. アメリカでは政権(大統領)が替わるたびに高級官僚は一斉に首がすげかわります。
    このやり方をマネしたいのでしょう。
    これ自体は世界的にはたいしたことではありません。
    ここは冷静に、やはり「主導する政治」が何をやっているのかという政治政策批判に徹することしかないでしょう。
    NHKも、民営化(株式会社にして政府の持ち株比率を下げる)にもっていって、政治介入の道を狭めるということも考えるべきかも知れません。

    • 桝本さん
      おっしゃるとおり、官僚は政治家の指揮下で働くのが、理論的には民主主義の鉄則です。その意味では政権が官僚人事をすること自体は法的に問題ありません。ただ戦後の日本史を見ると、事実上、優秀な官僚テクノクラートが日本を支えてきた経緯があります。私が考えるに政治家が官僚を支配するには、各省庁担当の国務大臣が、事務次官を通じて行うべきであり、専門性の高い分野で、内閣がむやみに直接人事をするべきではないと思います。

  4. >政治家が官僚を支配するには、各省庁担当の国務大臣が、事務次官を通じて行うべきで
    >あり, 専門性の高い分野で、内閣がむやみに直接人事をするべきではないと思います。

    私の意見も同様です。(井戸端レベルの政治知(識ですが)
    橋本政権から政治主導の制度が少しずつ出てきましたが。

    「GDP目標600兆円」もそうですが、GDPは目標とする数字ではありません。
    それはマクロ経済学の本にも記述しています。1年限りのフローだからです。

    自由民主党の名前にふさわしくあるように、安倍総理も、専門知識を持った方の多くの意見を
    謙虚に聞かれたどうなのでしょうか。

    • 官僚のみならず民間にも、専門性の高い知識を持った方が大勢おられるのだから、安倍首相はそういったブレーンの声に謙虚に耳を傾けるべきです。持論に賛成してくれるメンバーばかり集める、いわゆる「お友達内閣」では道を大きく誤る危険性があります。本人はごきげんでしょうけど、人間、一人の頭脳なんてたかが知れています。時には耳が痛いことも忠告してくれる本物のブレーンを、遠ざける態度は、致命的な結果をもたらすでしょう。

  5. 決してインサイダー情報ではなく、正々堂々と公表してよい情報に基づいています。

    「原案」と上で述べましたが、その方がこのブログ・記事のために作成したものではありません。本記事は、その方のチェックは受けておらず、あくまで文責は私にあります。

  6. >致命的な結果をもたらすでしょう。

    お友達ばかり集め、あの憲法草案は悪ふざけかご冗談のつもりなのでしょうか。

    谷垣さんは弁護士の資格を持っていて、片山さつきさんは東大法学部卒業ですが
    悪ふざけまたはご冗談憲法草案でよいのでしょうか… ?

  7. 専門知識も何もない素人が、素朴な質問で恐縮ですが、
    今の安倍政権に謙虚さを求めることはまず無理でしょう。
    官僚やマスコミ以前に議員でさえも党利党略の縛りで、政策に疑問を感じてもNoが言えないというなら、そもそも国会議員の責務を果たしていないのではでしょうか。
    不本意ながら同意した議員の責任も後々まで問われるよう、だれがどんな政策に賛成票を投じたか、その都度もっと国民にはっきりわかるよう繰り返し報道されるべきだと思いますが。

  8. 私も政治の知識はど素人です。高校生のほうが詳しいかもしれません。
    内閣人事局は以前ニュースになったので、ここで記述した事は、おさらいレベルです。

    おさらいとして、NHKの7時のニュースでたけたんに報道していただきたいです。

    政治主導が良いものか、内閣人事局の制度について考える機会なると思い投稿させて
    いただきました。

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