出版業界でも言論を続けます!

IMG_0679僕は様々な角度からニュースをこのブログに取り上げ、ジャーナリズムそのものについての議論も含めて論じてきました。いよいよその集大成を一冊の本として4月8日出版することになりました。まあ書き物は慣れているというものの、僕が今まで書いてきたのは番組の台本やドキュメンタリーのナレーションなどで、いわば話すことを前提とした文章ばかり。じっくりと200ページかけて読む書籍へとまとめ上げるのは初めてでした。

実際に書き始めてみると、ただ量が多いだけで、文章を書くという意味では今まで書いてきた放送用の台本と何らかわりませんでした。本を執筆するというと何やら原稿用紙の升目を埋めていく、というアナログなイメージがありましたが、今は普通にWordを立ち上げて使い慣れたMacBookでパタパタと打つだけです。行数や文字数も仕上がりのタイポグラフィーと同じ設定にしておけば、見栄えも仕上がりの書籍(今回の場合は「ワニブックスPLUS新書」)をイメージしながら書けるわけです。それを編集者にメールで送ればいいので、いやはや出版業界も進化したものだ、としみじみ感じました。

テーマは「ニュースを楽しく(わかりやすく)面白く、見るためのコツ」。企画の段階で出版社と決めたのはそれだけで、あとは中身を自由に好きなことを書けるわけです。WriterではなくてAuthorですから。著者ですから。もちろん僕は読者を思いっきり意識しますから、読んで「面白い」「ためになる」。この二つの要素は徹底的に追求しました。これはとても楽しい作業でした。一人で悶々と悩む必要はありません。編集者さんが良き相談相手となって、必要に応じて適宜サジェッションしてくれます。ケースバイケースでしょうが「ワニブックスPLUS新書」さんの場合は本文に関しては程よいサジェッションでした。「時間が足りなかったらいつでもWriterさんを付けますよ」と言われたけれど、それでは印税が減るし、僕はそういうの好きじゃないので、「いえ、全部自分で書きます」と言って断りました。なるほど、この業界にはゴースト・ライターは健在なのだ、と妙に納得しつつ。

著者の最後の仕事として、ゲラ(試し刷り)に赤字を入れて最終チェックをする作業があります。こればっかりは分厚い用紙の束が送られてきて、写真のように手書きで赤ペンで校正します。ここんところは昔ながらのアナログな世界で、唯一「ああ、僕は今本を書いているんだな」という古風な作家気分にひたれる一瞬です。なにせ本文中に正しい日本語をつかおうなんて生意気なことを書いてあるので、細かいところにも気を使いました。「違和感を感じる」これはNGですね。「感」がだぶってるから。「馬から落馬する」「顔が赤面する」と同様に恥ずかしい日本語なので、写真のように修正しました。(これ、自分で気がついたんじゃなくって寄稿文を書いてくれた池上彰さんに指摘されたんだけどね。)

メインタイトルもまだ決まらず、装丁については次回お話します。いやあ、しかし我ながら写真をみて気がついたが、目次、すごいのが並んでいますな。。。「マスコミより先に真実を知れる」「メディアが私たちを騙すとき」「私たちは何を信じればいいのか」。。。処女作なので気合入れすぎた感は、まあありますが、4月8日を楽しみにしていてください!

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