世にも退廃的な晩夏のカクテル


34度。
残暑というには、あまりにもギンギラギンの日差し。
こんな日曜日の午後にぴったりのドリンクが欲しくなった。
ビール好きの僕だけど、今日はビールではない。

サワーボールを作ろう、と思い立ってキッチンに入ったが、あいにくオレンジもレモンもなかった。
レモンなしで夏の昼間用カクテルを作るのは、やや面倒だ。
気を取り直してとりあえず「冷凍ミカン」があったので、それをミキサーに放り込む。
さらにキウイの皮をむいてミキサーに放り込む。
冷凍庫からざくっと氷を2カップ放り込む。
アプリコット・ブランデーをなみなみと注ぐ。

ミキサーの刃が欠けるのではないかという勢いで、遠慮会釈なくモーターをまわし続けてると、オレンジ色のクラッシュド・アイス状のものができた。
それをやはり冷凍庫でフローズンにしていたコップにそそいだ。

上品なカクテルを作ろうと言っていたのに、世にもおそろしく下品なカクテルができてしまったので、奥さんには1/4だけにして、僕が3/4をいただくことにする。

映画「キル・ビル2」のトレーラーハウスの中でマイケルが作ったマルガリータぐらい下品な飲み物ができた。
東京タワーの鉄骨までギラギラと照り返す、向かいのビルの窓を眺めながら、上半身はだかでその飲み物をのどに流し込んだ。

午睡のような幻覚のような酔い。
ふと目の前の六本木ヒルズに、旅客機が突っ込むような映像が二重写しになって、フラッシュバックした。
明日は9.11から5年目。
あの日も、こんな風にクリアーな青空だった。

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