こどもにわかるサブプライム問題!

というのを、日記にしてみようと思ったんですが、現役を離れて久しく力不足を痛感してます~(^^ゞ

ようするに、日本で10年前にあった「住専破綻」そのものではないの???
と言いたいのです。

住専ですよ、あの、住専!!!
(っていっても、古すぎて今のお子様には解らないか・・・あせあせ(飛び散る汗)

えーと、ある程度の年齢層の方には釈迦に説法でありましょうが。
「住専」というのは「住宅金融専門会社」の略でいわゆる金融機関なわけだったのですね。
目的は、低所得者層にも自分の家を建てる金だけは、土地を担保に貸してあげましょう、とう理念ですから、まさしくアメリカで言うサブプライムローンと同じ理念だったわけであります。

日本の場合は、それがいつのまにか拡大解釈されて、住宅の建設だけではなくゴルフ場やリゾートホテルの建設にも融資しちゃってたわけです。
それがバブル崩壊で、金融機関として、初の破綻をしちゃったわけです。

連動して山一証券や拓銀、さらには長銀と続いてあの金融危機の引き金となったのですが、ことの発端はというと「住専」だったのです。

※金融危機についての僕の著述は1997年秋の記録に残っているようです。
http://www.nhk.or.jp/kdns/hatena/97/1123.html
とか、
http://www.nhk.or.jp/kdns/hatena/97/1130.html

んで、なんでサブプライム問題が、住専破綻とそっくりだと僕が騒いでいるのかをご説明しましょう。
当時の記述がネット上で見あたらないので、あらためて。。。

住専の破綻の原因となったのは、決してサラリーマンの住宅ローンではないことは、あまり知られていないかと思います。
住専の負債のほとんどは「農林中金」でした。
農林中金というのは、ようするに金融機関としての農協金融業務の元締めです。
農協から融資を受けたことのある人は、みなご存じだと思いますが、田んぼや畑を担保にしてギャンブルの負け金支払いだろうがアホ息子のねだる自家用車だろうが、ほいほい融資するシステムになっていました。
土地至上主義だったからです。

本来は農地を持つ農家の方々に、一時的にトラクターなど農機具を買うための現金を融資して農業を発展させましょう、という崇高な目的で作られた政府系金融が、農協の融資だったはずです。
それが、いつのまにか不動産投機になってしまったのがイタイところですね。

土地バブルが崩壊すると、真っ先に農林中金の負債が爆発しました。
そんで金融崩壊を起こしてはならぬとばかり、住専がノンバンクながら同じ政府系金融機関という立場上、その負債をごっそり引き受けることになりまして(まあ、住宅金融専門と言いつつゴルフ場建設やリゾートホテル計画に融資していたのもいかがなものかと思いますが)罪を一身にかぶって崩壊しました。

そしてまもなく、日本経済全体を瀕死の危機に陥らせる、あの金融危機が口火を切ったというわけなのです。

僕はアメリカのサブプライムローン問題については、今のところまったく勉強不足で詳しくは知らないのですが、低所得者向けの住宅用金融という点で、なんとなく10年前の住専問題と、ダブって見えてしまうのです。
政府主導という点。
住宅という限定目的の金融である点。
共通点がけっこう数多く感じ取れるのは、僕だけでしょうか?

まさかアメリカが日本の後追いをするわけないだろー、って感覚は僕にもありますが、当時は東京23区の地価だけでアメリカ全土を2回買える、っていわれたほど異常に高騰していて、さすがのアメリカもびっくらこいて、銀行の自己資本比率8パーセントルールをグローバルスタンダードとして突きつけて日本に金融再編をせまってきたわけです。
当時8パーセントを満たしていたのは三菱銀行だけでした。
かくして日本の銀行は合併、合併を繰り返しました。
昔とは名前の違う銀行数行に、急に変わったのはそのためです。

ごく狭い土地の単価が世界経済をゆるがすことがある、ってことに気がついたのはアメリカより日本の方が、もしかしたら先だったのかも知れません。
そう考えると、10年遅れでアメリカが土地バブルを引き起こしていたとしても、不思議ではありませんよね。
これは僕のたんなる憶測ですが。

あ、僕のファイナンシャル知識は、元証券会社社員の僕の奥さんよりはるかに低レベルの、つたないものだと自負しております。
なのでこの日記、まるで僕の勘違いだったらごめんなさい!m(__)m。
またファイナンシャルにド音痴の僕よりは、マイミクの皆様はなにかしら知識をお持ちだと思いますので、お知恵を拝借できれば幸いです。

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